ジェネリック(後発)医薬品活用で32億円以上の節約

 

 

市民の目線、納税者の視点で、市役所の仕事やお金の使い方を見直し、

財源をつくりだし、市民の困りごとを、できるだけ多く解決したい。

改革を、あきらめない。下田けんごです。

 

今回お伝えするのは、

下田けんごの「ジェネリック、後発医薬品の活用で32億円以上の節約」、についてです。

 

 

ジェネリックとは漢字で書くと後発医薬品。新しい薬を開発するのではなく、先に出ている薬の、いわば「レシピ」で製造した薬のことです。全く同じには作れないので、色や形が変えてあります。

 

血圧の薬でも、アレルギーの薬でもジェネリックは安いですよね。なぜか。それは、薬を開発する費用、これが一番高いのですが、ジェネリックはすでにある薬のレシピを使っていて、新薬の開発費用が含まれていないので安い、ということになります。

 

当選した直後から、下田けんごはジェネリックの活用を掲げてきました。新人議員の時に、当時の公明党の藤井修市議が議会で質問していました。その後、勇退されたため、頼まれてはいませんが、継続した方が効果があるだろうと思い、

 

毎年の一年の君津市のお金の使い方を決める予算委員会と、一年間のお金の使い方をチェックする決算委員会、そして個人質問で毎回のように取り上げてきました。

 

 

例えばこんな感じです。平成27年10月の決算委員会。

 

引用ここから

 

◆下田けんご) 1問目は、125ページの生活保護の部分なんですが、ジェネリックの活用を国を挙げて行っております。生活保護にも医療扶助におけるジェネリックの活用は図られたか、その実態と圧縮額をお願いします。

 

◎担当課長)ジェネリック医薬品の使用につきましては医師会、歯科医師会及び薬剤師会に対し使用促進について依頼するとともに、各指定医療機関等へもリーフレットを送付し、使用促進について依頼しております。

 また、厚生課窓口にジェネリック希望カードやパンフレットを常備し、被保護者や関係者に対し使用の促進をしております。

 その結果、現在、君津市のジェネリック使用割合は平成26年度は50%、平成27年9月末現在56.6%と改善傾向にございます。今後も被保護者全員に対してジェネリック医薬品との比較を変更するなど、さらなる扶助費改善に努めてまいります。

 

◆下田けんご) 生活保護のジェネリックの活用はどんどん図られていて、50%から56.6%と改善傾向にあることがわかりました。政府を挙げてのジェネリックの使用による医療費の質を保ちながらの削減ということで、ぜひ本市でも国保、そして生活保護での改善を、ジェネリックの使用率等を上げていくことを求めます。

 

引用ここまで

 

という感じで、その年のジェネリックの使用率を質問し、来年も聞くのでジェネリックの使用を増やしてほしい、そんな議会活動を続けました。

 

生活保護においては、国が行政改革の視点から、特に医療費は高額なので、8割をジェネリックにしましょう、と決めたことも追い風になりました。

 

一方で子ども医療費については、そもそも中学校3年生まで(2023年10月からは高校3年生まで)無料ですので、どうも、高い先発薬が使われている場合が多いと聞いていました。

 

そこで平成29年3月議会では、子ども医療費でもジェネリックを増やすのが大事では、と提案しました。

 

引用ここから

 

◆下田けんご)子ども医療費助成は中3まで、入院も通院も無料です。これには3億円余りの予算が必要なんですが、1点具体的にお聞きします。

 生活保護費、国民健康保険の医療費でジェネリックの活用を図って市民負担を下げようということをやってまいりました。子ども医療費を含め、ジェネリックの活用状況についてお聞かせください。

 

◎担当次長) 生活保護費につきましては、ことしの12月の受診分で、ジェネリックの使用率71.1%ということになっております。

 

◎担当課長) 国保のジェネリック使用率は29年度1月分としまして、63.2%でございます。

 

(「子ども医療のほうはジェネリック」と呼ぶ者あり)

 

◎担当課長) 子ども医療費のジェネリックの使用率につきましては、千葉県の国保連等々に問い合わせしたところ、年齢別の推計は出ていないというような状況でございましたので、特に子ども医療費についてジェネリックが何割あるかというというような数字は把握してございません。

 

◆下田けんご) これは結構重要な問題でして、市民の方から、子どもと保護者の方が病院に行った場合、それは木更津でも君津市でも富津市でもそうらしいんですが、大人はジェネリックに変えますかということで聞かれることがある。

 しかし、子どもの場合は聞かずに薬が出てきているんじゃないかというような指摘が複数名からありました。お子さんいらっしゃる皆さんは経験があるかもしれません。

 なぜこういう構造になっているかといえば、言われたままに払っている。ジェネリックを使っているかどうか、チェックをしていますか。3億円の予算を払うにあたって、しっかりと内容を大まかにでも把握しているか。

 

◎担当課長) 請求自体に内訳が入っているようなものではございませんので、確認はできておりません。

 

◆下田けんご) なぜこういう現状があるかわかりませんが、子ども医療費に関しては、多分、ジェネリックがほとんど使われていない。使用率で言えば、1割、2割というようなことが想像されます。

 ジェネリックでもいいという保護者さん、お子さんをお持ちの方いらっしゃるかもしれません。しかしながら、それが使われていないような状況を、私たちとしては放置しているということになります。

 生活保護でジェネリックの使用率が7割に至るまでの課程には、さまざま努力を重ねてまいりました。当初、4割、5割のところから、今7割まで生活保護費のジェネリックの使用割合をふやしてきました。

 ここは、国民健康保険でも6割、63%使われているわけですから、調べようと思えば、まず国保の利用者のビッグデータの中から年齢で切れば、子どもの今ジェネリックの使用率は、求めればわかる可能性があるんじゃありませんか。

 

◎担当課長) ジェネリックの使用率は連合会のほうからデータをいただいている。問い合わせしたところ、今のシステム上だと年齢別に出ないというところでありましたので、やはりそういった部分の把握も今後していかなきゃいけないというところで、要望していきたいと考えております。

◆下田けんご) まとめに入ります、私の議論、これは市長の公約の中3までの子ども医療費無償化にかかわる3億円の事業であります。ですので、ジェネリックの使用で確実に市民負担の軽減につながって、ほかに市民福祉の向上のために使える財源を無駄にしないために、ジェネリックにしてもいいよ、ジェネリックにしてみたい、そういう保護者、子どもたちに関しては、ジェネリックが使えるような現状をつくっていくべきだというふうに考えます。

 そのために、まずは私たちで手に入るデータ、大体2億円、2億7,000万円の内2億円は社会保険ということで、それぞれの会社だとか、企業の社会保険の連合会なんかがかかわっていて、国保が4,000万円余りだというふうに認識しますが、まずは国保、手元でデータが入りやすいところから、およそ子どもたちのジェネリックの使用率というのをしっかりと調べて、必要があれば、その全ての3億円のもののジェネリックの使用率を高めて、最後は生み出した財源を子どもたちのために使うべきじゃないかというふうに考えますが、この3つ、調査の必要性と、まずは国保で調べること、そして財源を生み出し、子どもたちに使える予算をふやしていこうという、この3つに関する見解を部長よりお願いいたします。

 

◎担当部長) 委員おっしゃるとおり、ジェネリックの活用というのは、国民健康保険料が増えていくという中で、非常に重要な問題だと認識しております。

 市といたしましても、いろいろな納付書ですとか、いろいろな通知の中に、ジェネリックの活用を促すような資料を一緒に添付をして、できるだけジェネリックを使ってくださいよというような勧奨はしているところでございます。

 ただ、こちらにつきましては、医師会の先生の方のお考えもあろうかと思います。一概にジェネリックということではなくて、そのお子さんならお子さんに合ったお薬が必要でないかというようなところの考え方もあろうかと思いますので、市といたしましては、できるだけ市民の皆さんに勧奨していく。そして、医師会を通じてできるだけお願いをしていくというようなことで、できるだけ医療費の削減に努めたいというふうに考えております。

 

◆下田けんご) 今おっしゃったことは1つ手前の話だと思うんです。つまりは、生活保護ではジェネリックの使用率7割を超えました。国民健康保険も6割を超えた。これによって、多くの市民の負担が減ったわけです。

 そして、私たちは今子ども医療費にどれぐらいジェネリックが使われているかわからないわけですから、まずは調べて、必要があれば改善するということが必要だと思いますので、その辺の認識もう一度伺います。

 

◎担当部長) できるだけ、今はっきり調べられますというような見解はちょっと述べられませんけれども、検討はしていきたいと思います。

 

引用ここまで

 

ちょっと自分の青さ?若さに笑ってしまうところもありますが、

 

つまり、まずは国も進める生活保護の医療費でジェネリックを使う。そして、市民の保険料の直接反映してくる国民健康保険でも使ってもらう。さらに、ということで子ども医療費でも使っていく。そのような道筋でした。

 

その後、子ども医療費でもデータが一部届きました。職員の方が繰り返しお願いしてくれました。そうした中で、子ども医療費のジェネリック使用も高まっていきました。

 

さらに、75歳以上の方の後期高齢者医療保険でもジェネリックの使用率を質問し、翌年度までの改善を求めることを続けました。

 

令和元年の時点では、ジェネリックの使用による効果額については「1億円以上」という数字でした。しかし、毎年何億もかかっている医療費において、4割だったジェネリックが7割、8割になった。この十年間の効果額がそんなに低いはずがないのでは、質問を続けながら、そう考えてきました。

 

そして今年、20236月議会で次のような画期的な答弁が出たのです。

 

引用ここから

 

◆下田けんご)ジェネリック医薬品の活用について。(私が、当選した)平成23年から現在まで、本市がジェネリック医薬品を活用することでどれぐらいの節約がなされたと推計されるか、お聞きします。

 

○担当部長)ジェネリック医薬品活用の成果についてお答えいたします。

 本市では、これまで市民の皆様にジェネリック医薬品をご使用いただくことにより、医療の質を落とさずに市民負担を含めた医療費を削減できることから、その普及促進に取り組んでまいりました。

 生活保護に係るジェネリック医薬品の使用による削減効果につきましては、平成30年度から令和4年度までの5年間の合計で約1億1,500万円となっております。なお、使用割合につきまして、平成25年5月診療分と令和5年3月診療分で比較しますと、43.7%から87.9%に増加しております。

 国民健康保険に係るジェネリック医薬品の使用による市民負担を含めた削減効果額につきましては、推計値となりますが、平成25年度から令和4年度までの10年間の合計で約30億円と算出しております。なお、使用割合につきまして、平成25年5月診療分と令和5年3月診療分で比較しますと、44.1%から78.7%に増加しております。

 後期高齢者医療に係るジェネリック医薬品の使用による市民負担を含めた削減効果額につきましては、運営主体の千葉県後期高齢者医療広域連合に問合せしましたところ、ジェネリック医薬品を勧奨するため行っている後発医薬品利用差額通知の効果額といたしまして、平成27年度から令和3年度までの7年間の合計で約3,300万円との報告を受けております。なお、使用割合につきまして、平成28年4月診療分と令和5年2月診療分で比較いたしますと、52.6%から77.0%に増加しております。

 子ども医療につきましては、保険者が多岐にわたり、またそれぞれにおいて削減効果額を算出していないため数字としてお示しすることが困難でありますが、一例といたしまして、協会けんぽでの使用割合について、平成31年1月診療分と令和5年1月診療分で比較しますと、71.6%から80.8%に増加していることから、削減につながっているものと認識しております。

 今後も、医療費の削減と安定した医療の提供に向けて、ジェネリック医薬品の普及促進に努めてまいります。

 

◆下田けんご)そして、ジェネリックについては、驚く答弁が返ってきました。この10年間の取組で、およそ30億円、そして足していくと少なくとも32億円ぐらいの効果額があった、節約が行われたということで、市民の皆様のジェネリックへの取組、そして職員の皆様の呼びかけ、医療事業者の方の協力、いろんなものでこれだけの医療費を節約することができた、市民負担も減らすことができたということで、これはみんなが取り組んだ成果だなというふうに思っております。

  公明党の藤井先生がずっと取り組んでいまして、橋本先生や野上先生や佐藤葉子さんや高橋明さんや高橋健治さんや石上さんや保坂好一議員もみんな取り組んで、議会もみんな一緒になって応援したことでございますが、こうした取組、ぜひ知ってもらって、さらにまた節約できるところは節約して、市民の困っているところにしっかりと投資をしていくと、これからもやっていきたいなということでございます。

 

引用ここまで

 

 ジェネリックの効果額は、生活保護で使用率は87%になり、平成30年から効果額は1億円以上、国民健康保険は使用率78%になり、平成25年から30億円の節約。後期高齢者医療は使用率77%になり、効果額は平成27年から3300万円、子ども医療費は80%の使用率ですが、効果額算出できませんでした。

ということで少なく見積もっても、32億円以上、と下田けんごが主張する効果額になるわけです。

 

実際には4割前後(こども医療はもしかしたらもっと低いかも)だったジェネリックの使用率が8~9割にまで高まっているので、もっと多いかもしれません。はっきりと示せるのがこの数字、32億円以上、ということになります。

 

市民の方の薬代の負担も減らすことができました。呼びかけに応じていただいた医師の皆様や、医療機関の協力のおかげでもあります。みなさまのおかげで、このような節約ができました。

 

10月から高校生の医療費が無料になりますが、かかる予算は新たに5000万円必要です。

 

しかし、このような財源を生み出してきた経緯もあるので、ぜひ子育て世代のために挑戦してほしい、市長にもお伝えしてまいりました。そして実現をいたしました。

 

32億円の節約ということは、先発薬の会社の売り上げが減って、ジェネリックの製薬会社や卸の皆様の君津市での売り上げもかなり上がったはずですが、特に連絡はありません。(冗談です)

 

下田けんごの改革を、あきらめない。

 

ジェネリックの32億円節約からお伝えできることがいくつかあるかもしれません。

 

ひとつは議員自身があきらめないこと。継続していくこと。

 

ジェネリックも最初は「医師や医師会が好まないテーマなので質問で取り上げない方が良い」と助言されました。

 

しかし、目の前の予算や決算の中から毎回データを取り上げることで、雰囲気が変わりました。今はジェネリックを質問しない方が良い、そういう話は聞きません。

 

もう一つは勇退した議員の質問を引き継いだこと。

 

議員がいなくなってしまったら、その議員が扱っていたテーマが止まってしまう、それではいけません。継続していくことで変えられるのですから、課題やテーマを引き継いでいくことが大切です。

 

さらに議会全体、ほかの議員も巻き込んでいくこと、職員の皆様に協力していただくこと、こうしたことも政策を実現するうえで大切だということを学びました。

 

もうひとつは、乗り合い交通を小糸地区に初めて導入したり、新しい保育園を誘致したり、下田けんごが議会で提案することは、お金のかかることも多いです。

 

もちろん節約や工夫はしますが、今の予算、事業にないことも提案するので、「またお金かかるなぁ」と思う職員もいると思います。

 

そうした中で、ジェネリックでの32億円以上の節約は大きい。議員はあれもやってくれ、これもやってくれ、となりがちですが、節約できることや財源を生み出すこと、国や県の補助金や情報を持ってくること、そういう努力が議員には必要だと感じました。節約しながら、職員を励ましながらやらなければいけないのだ、と。

 

市民の目線で、納税者の立場で、市役所の仕事やお金の使い方を見直し、財源を作り出して、できるだけ多くの市民の困りごとを解決することで、市民の幸せを増やしていく。下田けんごの改革を、あきらめない。ぜひ応援してください。